【写真で解説】15分でできる香典の書き方・準備チェックリスト|突然の訃報でも慌てない

突然の友人の訃報、信じられない気持ちの中、お通夜の準備を進めなければならない…。「香典って、どうすれば?」とペンを前に手が止まっていませんか。

大丈夫です。香典の準備は、正しい手順さえ分かれば15分でできます。

この記事は、単なるマナーの解説書ではありません。あなたが今すぐ、その場で真似できる、写真付きのステップバイステップ・チェックリストです。この記事を読み終える頃には、あなたの不安は、故人を偲ぶ落ち着いた時間へと変わっているはずです。

  • コンビニで何を買えばいいかが分かります
  • 外袋・中袋の正しい書き方が、写真を見ながら真似できます
  • 失礼にならない金額の相場と、お札の入れ方が分かります

まずは深呼吸。一番大切なのは「失礼なく」より「悼む気持ち」

突然のことで、本当に驚かれたことでしょう。お気持ちお察しいたします。何をどうすればいいのか分からず、不安になりますよね。大丈夫ですよ。

そもそも香典は、急な不幸でお金がかさむご遺族を、お香やお花の代わりに金銭で助け合う「相互扶助」の精神から始まったものです。ですから、一番大切なのはマナーを完璧にこなすことよりも、故人を悼み、ご遺族を思いやるあなたのそのお気持ちです。

今、あなたがこうして準備の仕方を調べていること自体が、何より素晴らしい思いやりの証なのです。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 「いくら包めばいいですか?」という質問の裏には、あなたの優しい気持ちが隠れています。

なぜなら、長年この仕事をしてきて、この質問を本当にたくさん受けてきましたが、その裏にはいつも「友人を大切に思う気持ちを形で表したいけれど、無理もしたくない」という、優しくも切実な悩みがあるからです。金額の相場も大切ですが、まずはそのお気持ちを大切にしてくださいね。

【実践編】写真で追う、15分香典準備 4ステップ・チェックリスト

さあ、気持ちが少し落ち着いたら、一緒に準備を始めましょう。この4つのステップを写真の通りに進めれば、誰でも15分でできますよ。


🎨
デザイナー向け指示書:インフォグラフィック
件名: 香典準備の4ステップ・フロー図
目的: 読者が香典準備の全体像を直感的に理解し、「これだけやればいいんだ」と安心できるようにする。
構成要素:
1.
タイトル: 15分で完了!香典準備の4ステップ
2.
ステップ1: アイコン(買い物カゴ)+ テキスト「① 買う」
3.
ステップ2: アイコン(封筒の表)+ テキスト「② 外袋を書く」
4.
ステップ3: アイコン(封筒の裏)+ テキスト「③ 中袋を書く」
5.
ステップ4: アイコン(お札)+ テキスト「④ お金を入れる」
デザインの方向性: 全体的に落ち着いたトーンで、清潔感のあるシンプルなフラットデザイン。ペルソナが安心できるよう、優しく温かみのある配色(淡いグレーやベージュなど)を希望します。
参考altテキスト:** 香典準備の4ステップを示すフロー図。買う、外袋を書く、中袋を書く、お金を入れる、の順番。

ステップ1: 買うものリスト (コンビニでOK)

まず、お近くのコンビニや文房具店で以下の2点を揃えましょう。

  • 香典袋: 水引(飾り紐)が「黒白」または「双銀」の「結び切り」という、一度結んだらほどけない形のものを選びます。「御霊前」と印刷されているものが使いやすいでしょう。
  • 筆ペン: 「薄墨(うすずみ)」の筆ペンがあればベストです。なければ、普通の筆ペンやサインペンでも構いません。
[香典袋と薄墨ペンの写真]

ステップ2: 外袋を書く

外袋の表面に、お悔やみの気持ちを表す「表書き」と、自分の名前を書きます。

  1. 表書き: 水引の上の中央に「御霊前(ごれいぜん)」と書きます。すでに印刷されている場合は不要です。
  2. 名前: 水引の下の中央に、表書きより少しだけ小さめに自分のフルネームを楷書で丁寧に書きます。
[外袋の書き方見本写真:中央に「御霊前」、下に「佐藤 愛美」と書かれている]

ステップ3: 中袋を書く

中袋は、ご遺族が後で整理する際にとても重要になる部分です。ボールペンや万年筆など、読みやすいペンでしっかり書きましょう。

  1. 表面(金額): 表面の中央に、包んだ金額を「金 〇〇圓」という形で書きます。数字は「壱、弐、参」のような漢数字の大字(だいじ)を使うのが最も丁寧です。
    • 5,000円の場合 → 金 伍仟圓
    • 10,000円の場合 → 金 壱萬圓
  2. 裏面(住所・氏名): 裏面の左下に、郵便番号、住所、そしてフルネームを書きます。
[中袋の書き方見本写真:表面に「金 伍仟圓」、裏面に住所と「佐藤 愛美」と書かれている]

ステップ4: お金を入れる・包む

最後に、お金を中袋に入れ、それを外袋で包みます。

  1. お札の準備: 新札(ピン札)は「不幸を予期して準備していた」という意味合いがあり、避けるのがマナーです。もし新札しかなければ、一度真ん中で軽く折り目を付けてから入れましょう。
  2. お札の向き: お札の顔(肖像画)が描かれている面を、中袋の裏側(住所を書いた面)に向け、さらに肖像画が下に来るように入れます。
  3. 包む: お金を入れた中袋を、外袋にそっと入れれば完成です。
[お札を中袋に入れる向きを示した図解写真]

もう迷わない!初心者の「これってどうなの?」Q&A

Q. 本当に薄墨じゃなくてもいいの?
A. はい、大丈夫です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 慌てて用意した薄墨で文字が滲んでしまうより、普通のペンで心を込めて丁寧に書く方が、ずっと気持ちは伝わります。

なぜなら、「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味を持つ薄墨は、あくまで気持ちを表現する方法の一つだからです。現代では、その気持ちさえあれば、必ずしも薄墨にこだわる必要はない、という考え方が主流になっています。

Q. 金額の相場は?友達ならいくら?
A. あなたと同じ20代の方が友人のご葬儀に参列する場合、5,000円が最も一般的です。

[友人・同僚への香典相場は5,000円が最も多く、次いで3,000円、10,000円という調査結果がある]

出典: 友人や友人家族の葬式では香典はいくら包む?金額相場やマナーをチェック! - 小さなお葬式

親しい間柄であれば10,000円、会社の同僚などと連名で出す場合は一人3,000円ということもあります。ご自身の状況に合わせて、無理のない範囲で気持ちを包むのが良いでしょう。

Q. 相手の宗派がわからない時は?
A.御霊前」と書けば、仏教の多くの宗派や神道、キリスト教でも使えるため、最も無難です。

Q. 新札しかない時はどうすれば?
A. 一度、縦に折り目を付けてから袋に入れれば問題ありません。わざわざ古いお札に交換する必要はありませんよ。

やってはいけない!3つのうっかり失敗談

最後に、これだけは気をつけてほしいというポイントを3つお伝えします。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: ご遺族が一番困ってしまうのは、実は「中袋に住所や名前がない」香典です。

なぜなら、私が現場で見てきた中で、ご遺族が「お気持ちは本当にありがたいのに、どなたから頂いたか分からず、お礼も香典返しもできない…」と、とても心苦しそうにされていたケースが何度もあったからです。ですから、他は忘れても、ここだけは絶対に確認してくださいね。

以下のチェックリストで、最終確認をしましょう。

  • [ ] 中袋に住所・氏名・金額をはっきり書きましたか?
  • [ ] お金は入れ忘れていませんか?
  • [ ] 金額の漢数字(伍、壱、萬など)は間違っていませんか?

まとめ

これで、香典の準備は万全です。もう一度、大切なことだけを振り返りましょう。

  • 一番大切なのは、故人を思うあなたの気持ちです。
  • 困ったら表書きは「御霊前」、金額は友人なら「金 伍仟圓」が目安。
  • ご遺族のために、中袋には必ず「住所・氏名・金額」を書きましょう。

この4つのステップで、あなたの温かい思いやりは、きっと正しく伝わります。
どうか、心穏やかに、大切なご友人を偲ぶ時間を過ごしてください。

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