【ECオーナー向け】レターパック値上げ完全ガイド|やることリスト&告知文例つき

2024年10月からのレターパック値上げの知らせに、「またコスト増か…」と頭を悩ませていませんか? オーナー様、心中お察しします。私も店長時代、送料改定のたびに頭を抱えました。

ご安心ください。やるべきことは3つのステップだけで、今から準備すればお客様に納得いただいた上で、スムーズに対応できます。

この記事は、単なる料金改定ニュースではありません。あなたのようなECオーナーが「いつまでに」「何をすべきか」が一目でわかるタスクリストと、そのまま使える顧客への告知文例まで提供する、実践的なガイドです。

この記事を読み終える頃には、以下のことを手に入れられます。

  • 値上げ対応の具体的なToDoリスト
  • お客様を不安にさせない告知のタイミングと文例
  • 手持ちの旧レターパックを無駄にしない方法

なぜ今、対応が必要?2024年10月郵便料金改定の全体像

「レターパックだけが上がるのかな?」と感じているかもしれませんが、今回の料金改定はそれだけではありません。実は、はがきが63円から85円に、定形封書が84円から110円になるなど、実に30年ぶりとなる大幅な値上げが多くの郵便物で実施されます。

この背景には、郵便物全体の数が減る一方で、ECサイトの荷物が増えて配達員の方々の負担が大きくなっていることや、人件費・燃料費が上がっていることなどがあります。今後も安定した郵便サービスを日本全国で維持するために、今回の料金改定が必要になったというわけです。

この「サービス品質維持のため」という背景を理解しておくことが、後ほどお客様へ説明する際に、とても重要になります。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 「送料を上げると、お客さんが離れてしまうのでは?」という不安は、一旦脇に置いて大丈夫です。

なぜなら、私がこれまで200以上の店舗を見てきた経験上、お客様は送料の金額そのものよりも「お店の誠実な姿勢」をずっとよく見ているからです。丁寧な事前のお知らせは、むしろお店への信頼を深める最高の機会になります。この知見が、あなたの成功の助けになれば幸いです。

【3ステップで完了】さやかさんのショップで『今すぐやること』チェックリスト

さて、ここからが本題です。オーナー様にやっていただくことは、たった3つのステップです。この通りに進めれば、誰でも簡単かつ確実に対応を完了できます。

  1. 【ステップ1】手持ちの在庫レターパックの整理
  2. 【ステップ2】ショップの送料設定の変更
  3. 【ステップ3】お客様への事前告知

全体像を掴むために、まずは以下のロードマップをご覧ください。


🎨
デザイナー向け指示書:インフォグラフィック
件名: レターパック値上げ対応 3ステップ・ロードマップ
目的: 読者が「いつ、何をすべきか」という対応の全体像と時間軸を、視覚的に一目で理解できるようにする。
構成要素:
1.
タイトル: レターパック値上げ対応 3ステップ・ロードマップ
2.
ステップ1 (〜9月): アイコン(在庫や電卓など)と共に「在庫チェック&整理」
3.
ステップ2 (9月中旬): アイコン(PCや設定画面など)と共に「送料設定&告知準備」
4.
ステップ3 (9月下旬〜): アイコン(メガホンやお知らせマークなど)と共に「お客様への告知開始」
5.
ゴール (10/1): アイコン(ロケットや旗など)と共に「新料金スムーズにスタート!」
デザインの方向性: 親しみやすいフラットデザイン。左から右へ流れるシンプルな時系列のフロー図。ステップごとに色分けして分かりやすくする。
参考altテキスト:** レターパック値上げ対応のロードマップ図解。9月中に在庫チェック、9月中旬に送料設定と告知準備、9月下旬に告知を開始し、10月1日の新料金スタートに備える3ステップを示しています。

では、各ステップを具体的に見ていきましょう。

ステップ1:手持ちの在庫レターパックの整理(今すぐ〜9月中)

まず、お手元にある旧料金のレターパックをどうするか決めましょう。結論から言うと、差額分の切手を貼れば、10月1日以降も問題なく使えます。 ですので、慌てて使い切る必要はありません。

 

レターパック新旧料金と追加で必要な切手代
種類 旧料金(〜2024/9/30) 新料金(2024/10/1〜) 差額(貼るべき切手代)
**レターパックライト** 370円 **420円** **50円**
**レターパックプラス** 520円 **580円** **60円**

出典: 郵便法改正に伴う郵便料金の変更 - 日本郵便株式会社

今のうちに郵便局で50円切手と60円切手をいくつか買っておき、旧レターパックに貼っておくと、10月になってから慌てずに済みますよ。

ステップ2:ショップの送料設定の変更(〜9月中旬)

次に、ご自身のオンラインショップの送料設定を変更する準備をします。

ご利用のECカートシステム(BASE、STORES、Shopifyなど)によっては、送料の変更日時を予約設定できる場合があります。まずは管理画面を確認し、もし予約できるなら「10月1日午前0時」に新料金へ切り替わるように設定してしまいましょう。

手動で変更する必要がある場合は、忘れないようにスマートフォンのカレンダーに「9月30日の夜:送料設定変更!」とリマインダーを入れておくのが確実です。

ステップ3:お客様への事前告知(9月中旬〜下旬)

最後のステップが、お客様への告知です。これが最も重要です。

【文例あり】お客様が納得する「送料改定のお知らせ」の書き方とタイミング

お客様への告知で大切なのは、タイミングと内容です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 送料改定のお知らせは、遅くとも実施日の2週間前には開始してください。

なぜなら、私が過去に見てきた中で最も多かった失敗が「直前の告知」だからです。「昨日注文した人と送料が違う…」といった混乱を招き、お店への不信感に繋がります。これは誠意の問題であり、お客様は運営者のそういう姿勢をちゃんと見ています。

告知文には、以下の3つの要素を盛り込むのがポイントです。

  • ① 感謝と事実: いつもご利用いただいていることへの感謝と、いつから・いくらに変更されるのかという明確な事実。
  • ② 値上げの背景: なぜ料金が変更になるのかという理由(日本郵便の料金改定に伴うものであること)。
  • ③ お願いと結び: お客様にご負担をお願いすることへのお詫びと、今後も変わらぬご愛顧をお願いする言葉。

以下に、そのままコピーして使える2パターンの文例を用意しました。ご自身のショップの雰囲気に合わせて、自由に改変してください。


【文例1:サイトのトップページやメルマガ用の丁寧な長文】

件名:【重要】送料改定に関するお知らせ(2024年10月1日より)

いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、当店で利用しております日本郵便のレターパックの郵便料金が、2024年10月1日(火)より改定されることになりました。

これに伴い、誠に恐縮ながら、当店でも送料を以下の通り改定させていただきます。

【改定後の送料】
・レターパックライト:全国一律 420円(税込)
・レターパックプラス:全国一律 580円(税込)

【改定日時】
2024年10月1日(火) のご注文分より

今回の改定でお客様のご負担が大きくなってしまいますことを、心よりお詫び申し上げます。何卒、送料値上げに関しましてご理解をいただき、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。


【文例2:InstagramやX(旧Twitter)などSNS用の短文】

【大切なお知らせ】
いつもありがとうございます!

10/1(火)からの日本郵便の料金改定に伴い、当店のレターパック送料も変更となります。

・ライト: 420円
・プラス: 580円

お客様にはご負担をおかけしますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。
これからも、素敵な作品をお届けできるよう頑張ります!✨


「これってどうなる?」細かな疑問を解消するFAQ

最後に、オーナー様が抱くかもしれない細かな疑問について、Q&A形式でお答えします。

Q. 手数料を払えば、新しいレターパックに交換できる?
A. はい、できます。1枚につき42円の手数料を郵便局の窓口で支払うことで、新しい額面のレターパックや切手、はがきに交換してもらえます。

Q. 差額の切手はどこで買える?
A. 全国の郵便局のほか、多くのコンビニエンスストアでも購入可能です。

Q. 間違えて旧料金のまま送ってしまったらどうなる?
A. 料金不足となり、お届け先に届く前にお客様の元へ返送されてしまいます。発送前に、料金を必ず確認するようご注意ください。

まとめ:信頼を深めるチャンスと捉えよう

この記事でお伝えした最も重要なポイントを、最後にもう一度確認しましょう。

  • やるべきことは「在庫整理」「送料設定」「事前告知」のシンプルな3つだけ。
  • 手持ちの旧レターパックは、差額の切手(ライト50円、プラス60円)を貼れば無駄にならない。
  • お客様への誠実な事前告知は、ピンチではなく、お店との信頼を深めるチャンスになる。

これで、10月からの料金改定への準備は万全です。漠然とした不安が、やるべき事への自信に変わったのではないでしょうか。

さあ、まずは手元にあるレターパックの枚数を数えるところから、今日さっそく始めてみましょう!

今回の送料見直しを機に、梱包に使う資材全体のコストも一度見直してみるのも良いかもしれませんね。

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